「新作発表」フィールズ FJ-185 |
しかし竹藪の中にかすかな光が見えたのである。
が自信はなかった。
確かに時期的には少々早い気もする。
ほんの少し前に子供連れの親子とすれ違ったのを思い出した。
蛍見物に来たのかもしれない。
この二日間は雨だったし、蒸し暑い。
ひょっとすればひょっとするかもしれない。
車を止めた後に嫁の手を引き、川の傍で目を凝らした。
竹藪の奥に薄緑色の小さな光がふわふわと一つだけ浮いている。
さらに玄関先の桜の木の中にもいた。
今年初めての蛍に出会ったのである。
岡山のNさんから注文を頂いたニューモデルのギターである。
ギブソンJ-185をモデルとしたボディーシェープを持っている。
ヘッドはスロティッドで、より優雅に仕上がった。
飛び切りのキルティッド・メープルのサイド・バック。
表甲はエンゲルマン・スプルース。
スケールは635mmとした。
ゆったり、気高く響いている。
ボリューム、バランス、そして音の艶は一部の隙も無く仕上がった。
未だお引き渡しが出来ていないが、その時は驚嘆されるであろう。
楽しみである。
果たして今夜の蛍は如何であろうか。
もっと増えてくれていればいいのだが、、、