「えべっさん」 |
一月十日は 「えべっさん」 の日である。
関西では西宮と今宮のえべっさんが特に有名だが、地元神戸では柳原のえべっさんかな。
俺自身は人ごみが嫌いなので、人が大勢集まる処はなるべく避けるようにしている。だから、えべっさんの様子はよく知らない。
でも、この日になると何時も思い出すことが一つだけある。
小学校の1年生くらいだったかな、それとももう少し小さかったのかもしれない。
そこら辺りの記憶は定かではないが、明瞭に憶えている事がある。
ブログにも何回か同じことを書いていると思うが、それ程自分にとっては強烈な記憶であると言える。
何も大した事ではない。
えべっさんの福引きで、何等賞かの記憶はないが、一升瓶の醤油が当たっただけの事である。
何故それを未だに覚えているのだろうか?
嬉しかったからか?
どうもそれだけではない様な気がする。
記憶を手繰っていくと、嬉しいの思いより、重かった、しんどかったと云う印象が焼き付いている。
5~6歳の自分が一升瓶を抱えながら、 「落としたらあかん。落としたらあかん」 と念じながら一生懸命家路を急いでいたんだろう。
そんな映像が浮かんで来る。
どちらにせよ、俺の幸運はそれで使い果たした様な気がしている。
以来、賭け事や宝くじ等の運から見放されている。
賭け事は二十歳を過ぎてからは一切していない。
宝くじは時たま買うが、かすりもしない。
年末ジャンボは買うのすら忘れた。
今年くらいは残り福でも願おうかな。
初詣代わりに、そしてその序でに、60年前のお礼を言いに行こうかな。
でも、それって都合好過ぎるのかなとも思ってしまう。
よもや罰は当たりはしないだろうが、、、