「ねずみ対策」 |
体を捻り過ぎたようで脇腹辺りに痛みが走る。
ダイエット体操とか無理なストレッチをした訳ではない。
今朝、緊急ねずみ対策を講じたまでである。
はっきりとは覚えてないが、5~6年前に一度ねずみ対策を講じた記憶がある。
対策と言っても、大袈裟なものではない。
寝室の天井裏や屋根裏に、
ティーバック大の紙袋に入ったねずみ忌避剤をばら撒いただけである。
それでも効き目は確かにあったようで、
以来夜毎天井裏を走り回るねずみは何処へと消え去った。
それが昨夜突如として舞い戻ったのである。
日付も変わる頃だったろうか。
本を読み終え、トイレに立とうと寝床から起き上がったとき、
天井裏からゴソっと動く気配がしたように感じた。
暫しその場に佇み、俺の気配を消した。
しかし何も動かない。気の所為かもしれない。
二階で寝ている兄ちゃんが寝返りでも打ったのだろう。
そう思い、ねずみの事は頭から外し、トイレにいった。
トイレを終え、寝室の引き戸をビシッと音を立てて閉めた瞬間だった。
ごそごそごそ、けたたましく天井裏を走り回る音が響き渡る。
「何っ?」 と嫁も驚いて目を覚ました。それくらい大きな音だ。
俺からすると天井板は正にギターの表甲である。
響いて当然だが、チョッと音に品がない。
真夜中のことである、手の施しようもない。
全ては明日の朝のことにしようと、眠りに付いた。
天井裏に入ろうとするが、体が動かん。
以前出来たことが中々出来ない。
体は確実に硬くなっている。
まぁそれでも、しなきゃ~ならんことはしなければと無理矢理体を捻り、
天井裏へと家に残っていた忌避剤を放り込んだ。
取り敢えずこれで様子見であるが、はてさて如何なる事やら。
今夜からの楽しみではあるが、憂鬱でもある。
ヒョッとしたら、ねずみではなく、ハクビシンかイタチかもしれない。
そうなると余計に厄介である。
研究と対策を考えなければならない。
また宿題が増えた。