「我儘の利くお店」 |
昨夜はよく飲んだ。
でも何故か寝覚めもよく、体も重く感じない。
チェイサーとして水を補給していたのが功を奏したと自分ではそう思っている。
ギター教室が終わり、熊谷君と生徒のNさんはコーヒーを飲みながら、
甘いもの談義をしている。
今回はステラおばさんシリーズのクッキーらしい。
それにしても熊谷君の甘いもの好きは異常である。
毎日走っていることを免罪符にして、食べ捲くっている。
恐らく千キロカロリーは超えているに違いない。
これでは幾ら走っても、代謝は追いつかないだろう。
冗談交じりに、「熊に餌をこれ以上与えてはいけません」 とNさんに注意をすると、
「大丈夫です。これから10キロを走りますから」 とまた一つ口に運んでいる。
呆れるしかない。
午後6時過ぎにHさんと田井君と共に事務所を出たが、
思った以上に雨脚が強まっている。
ここ暫く外で飲む機会を作らなかったので、気分はいささか高揚気味。
その所為か、雨など気にならない。
何時も通り、取り敢えず生中からスタート。
肴はお任せである。
ビールは2杯でお終い。
後はお酒へと移行する。
店主が選んだ地酒を品評しながら飲むのが楽しい。
先ずは冷で試し、「これはぬる燗やなぁ」 「チョッと燗の具合が高過ぎるなぁ」
と煩く注文を入れるが、店主は快く応じてくれる。
俺はそんな少し我儘の利くお店が好きである。
高速神戸駅の上のライフの西側筋をほんの少し南へ下ったところにある「和彩美」(わさび)という屋号のお店である。
明日の朝は6時起床と嫁から厳命を受けている。
「6時半では如何?」 と交渉したが、答えは「ノー」。
今夜の晩酌は控え気味でいかざるを得ない。
我が家はほんの少しの我儘も許されてはいないようである。