「一難去って」 |
新しい被せ物が奥歯に装着され、ほっとしている。
同時に今夜から遠慮なく食べ物を噛み締められると思うと、
晩御飯が楽しみになり、浮き浮きした気分である。
それ故、処置後1時間は食べ物は厳禁と念押しされたが、
ダメ押しにもう一時間加えたくらいである。
咽喉に流れ落ちる鼻水を無視し続けていると、咳き込むことも少なくなり、
何だか落ち着いてきた様子である。
このまま行けば、明日には回復するだろうと楽観している。
嫁に言わせれば 「ほんま、あんたは単純やなぁ」 であるが。
そうです。
シンプル・イズ・ベストなのです。
シンプルと言えば、今回のバージョンからネックの厚みと削りの形状を変えることにした。
とは言え、そんなに大幅な変化ではない。
しかし1ミリの変化は、掌そして指に与える影響は、1ミリされど1ミリの世界である。
感覚の世界であるから人によって感じ方は違う。
製作者側からすると、それが分からない。
それ故、少しづつの変化を加えながら、弾き手の反応を探り、
最大公約数的な形状を目指す訳である。
お客さんから見れば、カッタウエーとか素材の変化等で、
外観の変化については分かり易いと思うが、
ネックの形状などは劇的な変化を与えない限り、見た目には分かり辛いかもしれない。
無論、フィールズを何本も弾いておられる方にとっては、一触りで判断出来るであろう。
それ程、掌と指先の感覚とは鋭いものである。
台風18号が去り、ほっとした矢先に、続く19号が猛烈に成長しながら、
日曜日か週明けに接近しそうだと、天気予報で言っていた。
出来るならば、何処かへ去って行って欲しいと誰しも願っているだろうが、
自然はお構いなしである。
一難去って、また一難。
中々気の休まることはないようである。