「血税」 |
世紀の大発見と言われるものは往々にして 「ひょんな事」 から生まれるらしい。
先ずは仮説を立てる。
そして其の仮説に基づき、何度も何度も繰り返し繰り返し丹念に実験を重ねて行くのが
理化科学の世界だそうだ。
其の中で成功する人はほんの一握り。
それでも何の報いも得ることなく、一生を終える人の数の方が圧倒的に多い世界だ。
小保方さんは今日の記者会見で 「STAP細胞」 は本当にあると明言した。
繰り返し実験で成功したと語った。
真偽は知らないが、嘘であれば本人の科学者としての生命は終わったと言える。
本当であるとすれば、実験を白日の下に曝せばいいだけである。
しかし、そんな簡単な理屈は 「理化学研究所」 という組織では通用しないらしい。
お利口な人達ばかりが寄り集まった集団であるのだから、
さぞや賢い組織に出来上がっているのかと思っていたが、
何ともお粗末とし言いようのないお馬鹿な集団なことであろうか。
まぁ、独立行政法人と呼ばれる官僚絡みの組織に有り勝ちな事ではあるが、
情けない限りだ。
それにしても 「STAP細胞」 の実験には、チーム小保方と呼ばれていたくらいだから、
複数のスタッフはいたであろう。
何故其のチームの人達は口を噤んでいるのだろうか。
それがよく分からない。
恐らく緘口令が敷かれているのだろうが、
それほど馘首されることを恐れるのであろうか。
理化学研究所出身とあれば引く手数多と思うが、
それとも 「内部告発をするような輩は」 と疎んじられる事の方を恐れるのであろうか。
人間とは権力や組織の前には弱いものである。
お金さえ潤沢であればいい研究成果が得られるというのは幻想であろう。
こつこつと積み上げていく人達に報いるにもお金は掛かるだろうが、
恐らくその様な人達は特別な金額は求めないであろう。
研究に魅せられる現場の人達とはそういうものである。
どうも、この度の騒動はここら辺りに端を発しているような気がするのだが、
それとも単に 「利権・科学研究所」 となってしまっていたのであろうか。
国民の税金、即ち血税で運営されている組織である。
働く者達が納める税金である。
命を賭して過酷な現場で働く人達からの税でもある。
だから血税と呼ばれるのである。
その血税を使う人々はその事は忘れないで欲しい。