「体重計」 |
自らの体重に一喜一憂するなどは愚かな事だと日頃そう思っている。
だから滅多な事では体重など量らない。
が、今朝は如何やら体重計が俺を呼んだようである。
洗濯籠を置いている小さなラックがある。
そのラックの下に体重計が無造作に押し込まれているのだが、
体重計の幅はラックの幅より少しばかり長い。
余程のことがない限り、蹴躓くことはないが、
今朝は遠赤外線ヒーターのコードが気になり、体重計を引っ掛けてしまったのである。
ガタッという音と共に体重計の古びた顔が飛び出して来た。
結構長く使っているものだ。
体脂肪率とか、体内脂肪を測る機能などはとっくの昔に壊れてしまっている。
しかし体重だけは未だ量れる。
正確かどうかは知らないが、目安にはなるだろう。
その程度にしか思っていないが、捨てる気にもならないので、ずっとラックの下にいる。
嫁は毎日お世話になっているらしい。
風呂上りに、ぶつぶつ文句を言っているので、恐らくそうだと思う。
これも縁だと思い、久し振りに体重を量ることにした。
どうせ量るのであれば、なるべく正確である方がいいに決まっている。
今朝は寒かったが、素っ裸になり、秤の上に乗った。
デジタル表示である。
数値がぐんぐん上がって行き、71.8で止まった。
俺の標準は70~71kgと勝手に決めている。
とすると、1kg以上重いということだ。
この位は日々の変化の内だと思ってはいるが、
いざ数値を目の当たりにすると、そう言えば、、、と思い当たる事がないではない。
何だか急にお腹の辺りが気になり始めた。
こう寒いと、お散歩も遠ざかってしまっている。
毎晩のお酒も旨い。
おやつのチョコも美味い。
どんどん原因を探し始める。
考える事はいいのだが、深読みすると碌なことにはならない。
取り敢えず、明日と明後日も量ってみることにする。
だが、その前にチョコチョコ走りでもしようかなぁ、、、