「X day がやって来た」 |
「遂にX day が現実にやって来たかぁ~」
只々呆然とディスプレーを見詰めながら呟いた。
パソコンの故障と財務会計に関わる苦手なことのダブルパンチを
正にノーガードで喰らったようなものだった。
起こった事は仕方がない。
そう諦めた瞬間は意外と冷静でいられたのだが、直ぐにその重大さに気付いた。
しかし頭の中は真っ白。
空白状態とはこういう事を言うのだ、とこれまた他人事のように思っている自分がいる。
生来が呑気ものであるから仕方がないが、同じことを繰り返す自分が情けない。
パソコン自体も相当古い。
かれこれ10数年使っているノート型だ。
インターネット等の接続もなしで、会計専用にしている。
11インチ程度の小型で場所も取られず、重宝していた。
そりゃ~、今のと比べると解像度なんて相当劣る。
しかし数字や文字に色艶なんていらぬから別段支障もない。
反応も遅いが、会計の数字の前では俺の頭の回転の方が遥かに遅いので、
それこそストレスなど感じたこともない。
データは打ち直せばそれで済む。
パソコンは買えばいい。
そう思っていたのだが、会計ソフトの問題があるらしく、そうでもないらしい。
会計士さんに訊ねるとそう言われた。
兎に角俺は従うしかないので、早く道を付けて欲しいだけ。
それと出来るだけお安くというのが希望である。
よくまぁ、次から次と問題が起こるものだ。
嫌になってくる。
でも、それも仕方がない。
機械相手ということは何時もそう云う問題を抱えているからだ。
新しいソフトになると一から覚えなくてはならない。
それが面倒である。
だから一日でも早いほうがいい。
慣れる為にである。
連休明けからその対応に明け暮れるだろう。
あっ、忘れていた。
連休明けは歯医者さんに行かねばならない。
これも憂鬱の一つである。
未だ天井から水漏れがしている。
その対応もある。
何だかんだとややこしいが、それも仕事のうちと諦めるより仕様がない。
ぼやけるうちが華だと自分に言い聞かせている。
データは保存している。
万が一の時には何とかなるだろう。
と言うより、何とかしてくれるだろう。
そう開き直って、これから駄目元でパソコンの復旧に務めるつもりだ。
これも次の X day に備えての訓練だとの思いで遣ってみる。
果てさて如何なる事やら、、、