「ありがとうございました」 |
午後5時少し前の空は思った以上に明るい。
ギター教室も終わり、音のない事務所にはサーキュレーターの風切り音だけが聞こえる。
パソコンに向かい原稿を書いていると、体を動かしていない所為か、寒さを感じ始めて来た。
温かいコーヒーでも飲もうかと、窓際に置く湯沸かしポットに目を遣ると、
ものの15分の間に空の明るさが急速に失われ、
ビルの窓から漏れる光に鮮やかさが増している。
東京からSさんが奥様同伴で来訪された。
フィールズ・ギターに興味を抱かれ、先月末にメールでご来店の連絡を受けていた。
態々、遠路を厭わずご来店を頂き、有り難い限りである。
この店の欠点は親父の講釈が長いと云う事。
今日はその欠点を克服することに努めるべく、
講釈は扠置き、早速試し弾き用の000 メープルを出し、チューニングをした。
お客様の反応はチュー二ングの最中に示される顔付きを見ると大凡の検討は付く。
ギターを手渡すと、一本一本の絃の鳴りを確かめ、次第にハイフレットへと向かう。
そこら辺で、音の明瞭さと、弾き易さを実感された様子。
斯くして、ご注文を頂きました。
ありがとうございます。
そこで、改めて気付いた事なのだが、ご夫婦で来店された場合、
より成約の確率が高くなる事が確信できた。
要は隠し事をしないと云う事がポイントですな。
何の道、高い買い物となる。
独りでこそこそと演るより、堂々と正面突破が宜しい。
お父ちゃんがハッピーな顔を浮かべ、ギターを大切に扱いながら、練習する姿は、
傍で見る嫁さんにとっても悪くはない筈。
変な遊びより、遥かに健全です。
音楽のある家庭とはいいものです。
と、まぁ、結局こう云う長講釈となってしまい、
それプラス、練習の大切さと習いに行く事の必要性を長々と喋った。
でもこれは本当に大切な事なのです。
そうでないと、いいギターを持つ意味がなくなる。
「Sさん、習いに行って下さいね!」
ここでも、しつこく念押しをする。
消費税が10%になる前に仕上げたいのは誰しもの望み。
だが、これだけは確約は出来ない。
努力目標ということですが、お許し下さい。m(_ _)m
窓の外は真っ暗だ。
嫁の迎えを待つのみ。
昨夜は娘夫婦が泊まりに来た。
今日は車で事務所まで送ってもらったが、
その代わり、ガソリンを満タンにさせられ、結局高くついた。
工房へ戻り、受注報告をしよう。
一本、一本丹精を込めて作り上げる。
それが俺達の使命であると再確認し合う。
その後の晩酌が楽しみである。
それを楽しそうに(?)ブログに載せているヒロさんも、微笑ましいです。
きっと、良い奥さんになって、しっかりとした素晴らしい家庭を築かれますよ!
奥さんは綺麗で、優しそうで、清楚で奥ゆかしい感じで(大阪の女性と比べるからでしょうか?)それに、旦那さんの趣味にも寛容で。
旦那さんも優しそうで、それでいて芯があって奥さんをしっかりと守ってるって感じにお見受けしました。
先日会った友達夫婦もそうですし、ヒロさんところもそうですけど、どっちかだけが良い人ではだめなんですね。
相方の良い処をお互いに伸ばしていけるのが良い夫婦だと思います。
そんな夫婦を見ると羨ましいけど、グチを言い合ってる夫婦が、なんと多い事か・・・
籍を入れたからには、楽しく暮らしゃあいいのにって、他人事だから言えるのでしょうか・・・