「雨でもないのに、、、」 |
沢山の野菜を携え、娘が旦那とやって来た。
旦那のお父上のご実家からの帰りだそうだ。
世間はお盆休暇に入っていて、
周りの高速道路は渋滞・渋滞でごった返しているとテレビやラジオで報じているが、
俺とは縁遠い話だと聞き流している。
娘の魂胆は食料品の調達だと見え見え。
計算が狂い、この一週間を300円で忍ばなければならないと頻りに訴える。
こういう事には耳を貸さず、知らぬ振りを決め込む。
嫁に任せている。
昔嫁も実家から調達していたことを思い出した。
若い頃の夫婦生活とはそういう物だろう。
夕食は手巻きにしようとの運びで意見が一致した。
久しく手巻きをしていない。
家の寿司飯は美味いと嫁が自慢する。
それもその筈、鶴さんからの直伝である。
本当に美味い。
そうそう、言い忘れていた。
娘の旦那が「お中元です」とビールを1ケース持参してくれていた。
何と、ホンマもんです。
それも「エビスビール・シルキィー」というプレミアム・ビール。
娘が頻りに「高かった!」と連呼する。
泡立ちが見事にシルキィーです。
きめが細かく、クリィーミーな泡立ち。
正にシルキィー。
味も言うこと無し。
美味い!
発泡酒はやはり発泡酒。
ビールではない事を痛感した。
なぜ発泡酒と呼ぶのか、分かったような気がした。
泡の存在感がまるで違う。
発泡酒に慣れるとそれが当たり前となる。
慣れとは恐ろしいものですなぁ。
発泡酒の次の課題は発泡にある。
と、独りブチ上げていたが、全員無視。
突然嫁が「静かに!」と叫んだ。
俺が怒られたのかと思ったが、そうではなかった。
「何かポタポタという音せいへん?」と訊く。
俺はビール片手に「雨ちゃうのん?」と無関心。
しかし、確かに音は聞こえた。
奥の部屋からだった。
嫁は見に行った途端に「ギャ~、エアコンから水が漏れている」と大声で叫んだ。
全員総立ちで、すっ飛んで行った。
ボタ・ボタ・ボタと凄い量の水がエアコンから落ちている。
バケツを持ち出し、受け、雑巾でそこら辺を拭く。
てんやわんや大騒ぎ。
スイッチを切ったが、結構長く水は漏れていた。
今年初めてのエアコン使用。
それがいけなかったのかもしれない。
修理代が頭を掠めた。
皆さんもご用心ですぞ。
エアコンの除湿能力って凄いですよ。
内部の掃除は数年毎にやった方がいいようです。
30年前に事務所でも大騒ぎになったことを思い出した。
一晩で床の絨毯が水浸しとなって、往生したことがあった。
と、まぁ~、平和です。
日常のこんな事を幸せというのでしょう。
娘の笑い声が聞えてくる。
嫁の大きな声が聞こえる。
俺は布団に寝っ転がって本を読んでいる。
昨夜は嫌に蒸し暑かった。
思わずリモコンのスイッチを入れようとしたが、思い止まった。
寝室のエアコンは頭上にある。
寝ている時の頭上からの水攻撃は御免被りたい。
うちはお寺なので
早くお盆の行事を終えて美味しいビールを飲みたいものです。
焼き肉もたべたいなあ(^O^)/