名曲 2 |
坂庭省吾が他界したのが2003年12月。丸7年の歳月が流れた。毎年12月になると思い
出す。会えば、音楽やギターに関する意見をぶつけ合っていた。お互いにプロであるという
自負があった。お互いを認め合っていた。彼が逝ってしまってから、彼のCDを聴くことを避
けていた。聴くと辛くなるし、寂しくなるからだ。
彼は多くの作品を遺している。「クライマックス」時代の1971年に大ヒットした「花嫁」は
あまりにも有名だ。その印税で買ったD-45は仲間内では「花嫁ギター」と呼んでいた。
月日が経ち、その花嫁さんも相当くたびれてしまった時、「ヒロ、何とかしてくれ。」と修理を
依頼されたことも思い出す。
彼の作品中で最も好きな曲は「別れのうた」である。北山修氏が作詞をされている。
この歳になると、よりこの曲の中身が理解できる。省ちゃんのしわがれ声が旋律と歌詞を
より引き立てる。まだ聴いた事のない人は是非とも聴いていただきたい。名曲だと思う。