「大晦日 2014」 |
兄ちゃんにバス停に送ってもらったのだが、思った以上に早く着いてしまった。
車だと数分しか掛からない。
改めて車は歩くより早いと感心したが、約10分は待たねばならない。
バス停には一番乗りで、誰もいない。
然も天気は穏やかで陽気である。
それでもヤッパリ大晦日だ。
じっとしていると寒い。
バス停は西向きの斜面際にあり、日当たりが悪い。
お日様の当たる場所に移動しながら、暫し日向ぼっこで遊んだ。
発車時刻が近付くと一人、二人とお客さんが遣って来た。
遊びはこれまで。
停留所の並び位置に戻る。
暫し所在無げに前を見遣っていると、
横断歩道を渡り、こちらへ向かって来るFさんの姿が目に入った。
今日もお勤めである。
彼は新聞社勤めだから、大晦日も正月もないのだそうだ。
先日の忘年会にご子息と共にご参加を頂いたお礼を述べた。
四方山話を交わしながらの車中の時間はあっという間に過ぎる。
終点の神戸駅南のバス停で彼は南へ、俺は北へと別れる。
別れ際に 「近々また一杯遣りましょう」 と約束を交わす。
呑み助同士の話は早い。
午後2時過ぎに熊谷君から電話が入る。
3時過ぎに忘年会用に借りた機材を取りに行きたいとの事。
彼と話し込んでいると時間の経つのを忘れる。
時計を見ると6時を回っていた。
然も外は雨模様。
駐車場の場所を訊ねると、この雨では機材が濡れてしまう距離だ。
車を事務所ビルの前に持って来方がよさそうである。
二人で運べば何とかなるだろう。
俺も、Fさんも、熊谷君にも、皆大晦日はないようだ。
そう言えば嫁は娘からの依頼で年越し蕎麦を作りに行くらしい。
要は孫の顔を見に行くのである。
今日の年越し蕎麦は娘の家で食べるのかもしれない。
今から電話をしてみよう。