「ムカデほいほい」 |
事務所に入ると足元から黒っぽい塊のような物が走り逃げて行った。
如何やらゴキブリのようである。
相手は夜行性だから、昼間の事務所では余り見掛けないが、
いたずらの痕跡はこの季節に入るとしばしば見掛ける。
当ビルでの大量発生は経験した事はないが、いることは確かである。
一階部分に飲食店が存在する所謂下駄履きビルの場合には
ゴキブリは避けることが出来ない。
偶に干乾びたゴキブリを見ると、可哀想にと思う。
食べ物も何も置いていない、しがないギター屋の事務所に紛れ込み、
餓死するとは本当に気の毒だ。
ゴキブリに対抗するには 「ゴキブリほいほい」 に限る。
嫁などは新聞を丸め、ゴキブリを見付けるなり、追い掛け回し、
磔獄門とまでは行かないが、滅多打ちの刑に処する。
その上に殺虫剤をシューである。
だから我が家にはゴキブリはいなくなった。
余程怖いのであろう。
しかし俺は優しいので、そんなに追い込まない。
「ゴキブリほいほい」 で誘い込み、
最後に大好きな香りを嗅がせて上げると云う優しい気配りは忘れない。
去年は2個使って、5匹捕まえた。
先程3個作って、ドアの傍とソファーの下、そしてストックルームの入り口付近に設置した。
今年の目標は6匹であるが、捕獲数に根拠はない。
去年の実績より右肩上がりにしたいだけである。
それよりも我が家ではムカデ対策の方が優先事項であると嫁は主張する。
先日も大きなムカデを踏ん付けたと大騒ぎしていた。
風呂場でも凍らせたとも言っていた。
そのシューして凍らせるスプレーがもう無くなったらしい。
相当な消費量である。
考えるに、平和的なムカデ退治は「ゴキブリほいほい」と同じでいいと思っている。
只、ムカデの好みの匂いが分からない。
何方か研究しておられないのだろうか。
メーカーさんも真剣に考えれば、きっと息の長いヒット製品になるに違い。
田舎暮らしの必須アイテムに育つ筈だ。
そう心密かに思っているのだが、如何だろうか、、、