「蒸し暑いなぁ」 |
「最早入梅か?」
そう思わせるほどの蒸し暑さだ。
昨日の大雨が残した湿気が動けば動くほど身に纏わり付いてくる。
下手にエアコンを入れようものなら、風邪を貰ってしまうだろうから、ここは我慢である。
車のカタログを団扇代わりにバタバタと仰ぎ、何とか汗を退治した。
娘が風邪を引き、外出が出来ず、月末期限の銀行振込みを昨夜依頼された。
前日の月曜日であれば、お隣の銀行で易々と振り込めたであろうが、今日は月末である。
行内を覗き込むと、案の定物凄く込んでいた。
只只、順番を待つのも業腹だと思い、
新開地にある支店へお散歩がてらに足を伸ばした処、大正解であった。
数人待ちで、5分足らずで済ます事が出来た。
往きは地下街を通ったので、然程の蒸し暑さは感じなかったが、
帰り道の選択を間違えた。
日差しもなく、風も吹いていたので、
銀行を出た時には然程の蒸し暑さを感じなかったのだが、
次の信号待ちで立ち止まった時、汗が猛烈に噴出して来た。
今更地下に潜るのも癪である。
より早足で歩を進めた。
事務所に着いた時には汗だく。
お散歩衣装に着替えていけばよかったのにと後悔した。
バタバタとカタログ仰ぎをしていると、
「すいません、遅れまして」 という声と共に、ドアが開いた。
午後3時に約束をしていたお客さんだった。
すっかり忘れていたのだが、「今日は蒸し暑いなぁ」 といけしゃあしゃあと答えると、
「梅雨入りしたような蒸し暑さですね」 と返事が返って来た。
窓の外は曇り空だ。
明日もこんな具合であるとラジオの天気予報が言っていた。
それと、今夜辺りから寒気が入ってくるらしく、天気の急変があるかもしれないので、
ご用心との事らしいが、へっちゃらである。
こんな夜はナイター中継を見ながら、熱燗で一杯遣るのが一番。
出来れば、我巨人軍の圧勝を見たいのだが、、、