「桜の頃」 2013 |
細かな雨が静かに降り続いている。
気温は下がり、花冷えとなった。
連日東京では桜が満開だと大騒ぎしているが、
この冷え込みで桜の寿命も暫くは持つに違いない。
我が家の桜は大木である。
話によると80歳近くだとの事らしいが、確証はない。
これもまた人の話なのだが、桜の寿命は80年程度らしい。
そろそろかもしれないと思い掛けると、心配癖が顔を出し、
ある日突然ドサッと倒れはしないかと戦々恐々の今日この頃である。
主の心配を余所に今年の花芽は大きく育っている。
きっと来週辺りには満開となるであろう。
今年くらいは花見と洒落込んでみたいのだが、決算期である故気が重くなり、
引越し以来7年が経つが、未だ桜の木の下で酒を酌み交わしたことはない。
「花鳥風月を愛で、音楽への滋養とせよ」
日頃ギター弾きを目指す若者へ厳しく発破を掛けている当の本人が此の為体である。
情けない限りだ。
「何時までもあると思うな親と金」
至言である。
同じ状態が永遠に続く事はない。
諸行無常、生者必滅、会者定離である。
虚しい言葉であるが、その通りだ。
個人的には桜の花が少し残り、小さな若葉が出て来る頃合というのが好みである。
それに澄み切った青い空が背景にあれば満点だ。
しかしこれでは酒は飲めん。
やはり酒の宴は満開の花の下の方が華やぐ。
明日も雨模様らしいが、桜の木にカメラを向けてみよう。
一輪、二輪は咲いているやもしれない。
日毎の桜報告もいいかもしれない。
何日間のブログはそれで凌げる。
そんな不埒な考えが芽生えて来た。