「お天気や」 |
気温の変動と気分の変化とは正比例すると思っていたが、実はそうではない様だ。
暖かければご機嫌かというと、そうではない。
かと言って寒い日はご機嫌斜めかというと決してそんなことはない。
頭の中の気分次第と云う事。
久し振りの快晴。
何の陰りもないピーカン天気。
こんなお散歩日和は滅多とない。
黄砂も観測されていないそうだし、正に打って付け。
しかし朝から家事が溜まっており、その片付けに大童であった。
だから今日の事務所入りは遅れに遅れ、午後2時過ぎとなってしまった。
ブログの更新などには見向きもせず、着替えを済ませ、大倉山公園へと飛び出した。
青空の下、実に気持がいい。
温度・湿度も丁度いい頃合。
桜の木を観察するとちらほら花芽が見えている。
お隣の紅と白のペアの梅の木は今が盛りと艶やかに咲き誇り、
周りを明るく春の彩りに染めている。
グランドでは赤白上下のユニホーム姿の若者達が
元気に声を掛け合いながら野球をやっている。
横目でチラッと見たが、ピッチャーは中々伸びのあるボールを投げていた。
公園では数組の若いお母さん方と子供達が
風船遊びをしながらはしゃいでいるのが遠目に見えた。
その時青い風船が一つ、公園の垣根を飛び越え、
ふわりふわりと足元に近付いて来るではないか。
風は殆んどなく、ゆっくりと歩いているようだ。
掴まえてやろうと手を出すとするりと躱された。
野球で言えば見事なトンネルだ。
慌てて振り返り風船を追ったが、それが中々掴まらない。
少々鈍くなっているようだが、やっとの事で捕獲に成功。
手にした風船を大きく差し上げながら公園に入り、お母さんに手渡した。
子供は訝しげにサングラス姿の俺を見詰めていたが、戻ってきた風船を見ると、
にゅうとはにかみ、小さく「ありがとう」と言ってくれた。
「ありがとう」と言葉を返し、ペタペタ走りに戻った。
嬉しいものである。
やはりいい天気はいいものである。
気分も爽快である。
ところで、この処の気温の変化の激しさの原因は偏西風にあるらしい。
そう先程の天気予報で言っていた。
南北に蛇行しているそうだ。
北へ振れれば寒さを運び、南へ振れれば雨と暖かさを運ぶらしい。
そう言われればその通りだ。
原因がはっきりすれば、胸のつかえも降り、頭の中もすっきりした。
こう云うのをお天気やと言うのだろうか、、、