「桜の頃 2012」 2 |
玄関先の大桜が枝ををいっぱいに広げ青空を受け止めていた。
老いた枝は薄ピンク色の花に覆い尽くされていた。
去年より2日遅い満開だ。
今年は例年になく寒い日が続き、桜の開花が遅れていると報道されていた。
ご多分に漏れず我が家の桜の開花も遅れ、やきもきしていたが、今日見事に満開となった。
結局のところ、2日違いであるから、大騒ぎする程のことは何もない。
昨日は一日中雨だった。
桜も7分咲き程度だったので2日後が見頃かなと思っていたが、見事に予想は外れた。
今日のようなハズレはいい。
明日の天気予報は曇り時々雨。
写真は今しかないと思い、シャッターを切った。
お日さんは真上で日差しが強すぎた。
カメラの操作方法を熟知していないのでクッキリと撮しきれなかった。
デジタルカメラは便利であるが、同時に設定等が厄介だ。
これをコマ目にやるとイイ写真が撮れるのだが、面倒が先に立つ。
いちいちメガネを外し、マニュアルの細かな文字を追いかけなければならない。
結局はシャッターを押すだけのクリックおじさんとなる。
パソコンと同じだ。
これではイカンと思うのであるが、ついつい柔な自分に寄り添い、
「まぁ、いいか」で済ます先送り人生を選んでしまう。
桜の方だって毎年同じ日に咲けよ咲けよと寄って集って言われているようなものだ。
迷惑千万と思っているに違いない。
世間は先送りすることは悪であると言う風潮がある。
何時も同じでなくては気が済まないらしい。
人よりも早く先に行くことを善しとする。
先手必勝と言う。
はたまた、急いてはことを仕損じると言うし、大器晩成とも言う。
要は、その時の結果あるいは都合で使い分けをしているに過ぎない。
人が咲くにはそれぞれの時間がある。
周りで騒いでも仕方がない。
咲く奴は咲く。
咲かない奴は咲かない。
遅かれ早かれ、咲けば必ず散る。
咲かねば腐る。
ゆっくり行くのもよし。
急ぐもよしである。
若桜 咲く日は遠き かすみ空